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『プラスチック射出成形技術』 『クッション量とコールドスラッグウェル』
 

『プラスチック射出成形技術』 『クッション量とコールドスラッグウェル』

 

成形不良を未然に防止するプラスチック射出成形を考える上で、可塑化過程から射出過程に移行する時にクッション量が重要な役割を発揮致します。

 

クッション量の役割に関しては、当ブログ内で『成形条件クッション量と成形不良』で解説させて頂いておりますので、詳細はご確認下さい。

 

 

クッション量の役割として、成形条件での【計量】【射出】【保圧】の3つの工程で重要な役割を果たしておりますので、クッション量を無くすわけにはいきません。

 


【計量での役割】  計量のバラツキをクッション量で調整・補填。

【射出での役割】  充填樹脂量のバラツキを調整・補填。

【射出での役割】  充填完了時の衝撃緩和。

【保圧での役割】  圧力を伝達する為の役割。

 

ただし、クッション量は前の計量の残量(残留樹脂)ですので、1ショット以上のサイクルタイム(滞留時間)の影響を受けた樹脂になります。

 


金型にノズルタッチしている状態では、最もコールドスラッグ(高粘度樹脂)になる可能性のある樹脂になります。

 


この時、発生するコールドスラッグ(高粘度樹脂)は金型内に充填過程で流動抵抗となり、ジェッティング・フローマーク等の成形不良を発生させる原因になる為、コールドランナーを使用される場合、コールドスラッグ(高粘度樹脂)を充填させない為にコールドスラッグウェル(樹脂溜り)を施し対策致します。

 

 

当然、クッション量(残留樹脂)が多いとコールドスラッグ(高粘度樹脂)が多くなる可能性がありますので、コールドスラッグウェル(樹脂溜り)は大きくする必要があります。

 

 

金型側の加工になるコールドスラッグウェル(樹脂溜り)を大きくする為には、金属加工が必要になる為、現実的ではありません。

 

クッション量の設定条件は、成形機側で入力すれば比較的安易に変更出来ますので、金型側で加工済みのコールドスラッグウェル(樹脂溜り)に合わせてクッション量を決定する事は、現時点での対策方法になります。

 

 

金型屋の領域のコールドスラッグウェルと成形現場の領域のクッション量を個々に考えるのではなく、量産時成形不良を未然に防止しながら安定成形が可能なクッション量とコールドスラッグウェルを本来は、試作段階で見極め打合せ下さい。

 

 

外観に関する品質面の要求が、年々厳しくなってきており高光沢が望まれている現状で、『外観不良』とクッション量とコールドスラッグウェルは重要な役割を担っております。

 

 

クッション量のバラツキの幅を考えながら、クッション量を変化させて成形品の外観を観察して下さい。

 

 

| haru | 外観不良・メッキ不良対策 | comments(0) | trackbacks(0) |
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